原因は自分にある。(げんいんはじぶんにある。/通称:げんじぶ)は、「新解釈アイドル」という言葉で語られることの多い、スターダストプロモーション/EBiDAN発の7人組ダンスボーカルグループです。ボカロ、ピアノロック、文学的な歌詞、アニメーションMV、2次元的な世界観を、生身の7人が3次元のパフォーマンスで表現するところに大きな特徴があります。
「“新解釈アイドル”って何?」「げんじぶの音楽性はどこが独特なの?」「どんな作家が曲を作っているの?」と気になった方に向けて、この記事では、げんじぶのコンセプトの意味、音楽性、そして楽曲を彩るサウンドクリエイター陣を整理します。個別の楽曲解説ではなく、グループの世界観と作家陣に絞ってまとめます。
この記事で分かること
- 「新解釈アイドル」というコンセプトの意味
- 2次元的な世界観を3次元で表現するスタイル
- ボカロ・ピアノロック・文学性が混ざる音楽性
- ナユタン星人、Ayase、100回嘔吐などネット音楽に近い作家陣
- .ENDRECHERI.、☆Taku Takahashi、川谷絵音ら著名アーティストの楽曲提供
「新解釈アイドル」とは?原因は自分にある。のコンセプト
原因は自分にある。を語るうえで欠かせないキーワードが「新解釈アイドル」です。
- 一般的なアイドル像だけに収まらない世界観を持つ
- 哲学的・文学的な言葉やタイトルが多い
- 2次元的な表現と3次元のパフォーマンスを行き来する
まずは、グループ名とコンセプトの関係から見ていきます。
グループ名「原因は自分にある。」に込められた意味
「原因」という言葉は、一般的には悪い出来事の理由を指すときに使われることが多い言葉です。けれど、グループ名ではその「原因」をあえて前向きに捉えています。自分たちが引き起こすこと、作り出すものが“原因”となって、新しい何かが生まれるきっかけになりたい。そんな意思が込められた名前です。
旧名「BATTLE STREET」から「原因は自分にある。」へ改名した流れは、別記事「原因は自分にある。の結成・沿革」で詳しく整理しています。コンセプトを知るうえでも、改名の経緯は大事な入口です。
2次元的な世界観を、7人の身体で3次元にする
げんじぶの面白さは、アニメーションMVやリリックビデオのような2次元的な世界観を、ライブでは7人の歌・表情・ダンスで立ち上げるところにあります。画面の中にある物語や概念を、ステージ上で人間の身体を通して見せる。その行き来が、「新解釈アイドル」という言葉の分かりやすい入口になります。
メンバー本人が出る映像だけでなく、アニメーションやイラストを使った表現も多く、楽曲ごとに別の世界をのぞき込むような感覚があります。一方でライブでは、クラップやコール、表情管理、ダンスの熱量によって、難しそうな概念がアイドルの体温を持つのもげんじぶらしさです。
ボカロ・ピアノロック・文学性が混ざるげんじぶの音楽性
げんじぶのコンセプトは、楽曲の作りにも強く表れています。
- ボカロやネット音楽に近いスピード感
- ピアノロックの透明感や疾走感
- 文学的・哲学的なタイトルや歌詞
- アニメーションMVやリリックビデオで広がる世界観
ここでは、音楽面の特徴を整理します。
ボカロやネット音楽に近い言葉の密度
げんじぶの楽曲には、ボカロやネット音楽に近い言葉の密度、細かい音の動き、テンポの速さが感じられる曲があります。歌詞の中に抽象的な言葉や概念が入り、聴きながら意味を追いたくなる曲も少なくありません。
たとえば、ナユタン星人さんが手がけた「推論的に宇宙人」は、タイトルからしてネットカルチャーやボカロ的な匂いが強い楽曲です。Ayaseさん提供の「スノウダンス」、100回嘔吐さん提供の「ネバーエンドロール」なども、ネット音楽に近い作家性とげんじぶの声が交わる例として押さえておきたい曲です。
ピアノロックと複雑な曲構成
げんじぶの楽曲には、ピアノの透明感やロックの疾走感を生かした曲も多くあります。アルバムタイトルの「多世界解釈」「無限の終わり」「核心触発イノベーション」、EPタイトルの「文藝解体新書」など、作品名だけを見ても、思想や文学に寄った世界観がにじみます。
曲の構成も単純ではなく、展開が細かく変わるものが多いです。聴きやすいメロディがありながら、歌詞や音の情報量が多く、何度も聴いて意味を探したくなるところが、げんじぶの音楽の特徴です。
アニメーションMV・リリックビデオで広がる世界観
本人が出演するMVだけでなく、アニメーションMVやリリックビデオが世界観を広げているのも、げんじぶの特徴です。楽曲を聴くだけでなく、映像と一緒に見ることで、歌詞の抽象的なイメージがより分かりやすくなります。
「推論的に宇宙人」は、ナユタン星人さんの公式YouTubeでアニメーションMVとして公開されています。ボカロ的なサウンドとアニメーション表現が、げんじぶの“2次元と3次元を行き来する感じ”を知る入口になります。
ナユタン星人公式YouTube「推論的に宇宙人 / 原因は自分にある。」
ナユタン星人さんが作詞・作曲・編曲を手がけた、原因は自分にある。の楽曲です。
「新解釈アイドル」が腑に落ちたのは、説明文を読んだときより、MVやライブで2Dと3Dが行き来する瞬間を見たときでした。アニメーションMVや「推論的に宇宙人」のようなネットカルチャー寄りの曲から入ると、画面の中の世界を見ている感覚なのに、ライブでは7人の声と表情で急に身体のあるアイドルに戻ってきます。げんじぶは、二次元っぽい設定を使うグループというより、観測者の目の前で“架空”を現実に寄せてくるグループだと感じます。
原因は自分にある。の作家陣|ボカロPから著名アーティストまで
げんじぶの独自性を強く支えているのが、楽曲を手がける作家陣です。
- ナユタン星人、Ayase、100回嘔吐などネット音楽に近い作家
- .ENDRECHERI./堂本剛、☆Taku Takahashi、川谷絵音など著名アーティスト
- 作品ごとに違う作家性を、げんじぶの世界観として受け止める幅
ここでは、確認できる主な提供例を整理します。
ナユタン星人・Ayase・100回嘔吐などネット音楽に近い作家
ネット音楽やボカロ文化に近い作家の参加は、げんじぶの音楽性を語るうえで重要です。ナユタン星人さんは「推論的に宇宙人」を手がけ、宇宙や推論というモチーフを、ポップで中毒性のある音に落とし込んでいます。
Ayaseさんは「スノウダンス」を提供しました。原因は自分にある。公式サイトでは、YOASOBIのコンポーザーとしても活動するAyaseさんをサウンドプロデュースに迎えた楽曲として紹介されています。また、1stアルバム『多世界解釈』には、100回嘔吐さん提供の「ネバーエンドロール」なども収録され、初期からネット音楽に近いクリエイターの色が入っています。
| 作家 | 主な関連曲 | ポイント |
|---|---|---|
| ナユタン星人 | 推論的に宇宙人 | 宇宙モチーフとボカロ的な中毒性 |
| Ayase | スノウダンス | YOASOBIのコンポーザーとしても知られる作家 |
| 100回嘔吐 | ネバーエンドロール ほか | ネット音楽に近い言葉選びと作家性 |
.ENDRECHERI./堂本剛の「LLL」
2025年には、.ENDRECHERI./堂本剛さんが「LLL」を提供しました。「LLL」は、4thフルアルバム『核心触発イノベーション』に収録された楽曲です。報道では、ファンクミュージックを基調にしたラブソングで、メンバーから観測者へ直接的に「愛」を伝えるメッセージソングとして紹介されています。
抽象的な世界観が多いげんじぶの中で、観測者に向けた愛をまっすぐに歌う曲が入ったことは、グループの幅を見せる出来事でした。作家の名前の大きさだけでなく、げんじぶがどんな感情を歌えるのかを広げた1曲として見られます。
☆Taku Takahashiの「Silence」と文学コンセプト
2026年には、EP『文藝解体新書』がリリースされました。ユニバーサルミュージックの特設サイトでは、この作品が「文学」に着想を得たEPで、「ニヒリズムプリズム」「疾走」「愛無常」「Silence」の4曲を収録すると紹介されています。
その中の「Silence」は、m-floの☆Taku Takahashiさんが作詞・作曲・編曲を手がけた楽曲です。音楽ナタリーでも、『文藝解体新書』の新曲詳細とともに、☆Taku Takahashiさんの楽曲提供が紹介されています。文学的なコンセプトとクラブミュージックに近い作家性が交わるところも、げんじぶの現在地を知るうえで重要です。
川谷絵音の「パラノイドランデブー」
2025年10月15日にリリースされた4thシングル「パラノイドランデブー」は、川谷絵音さんが表題曲を提供しました。原因は自分にある。公式サイトでも、4thシングルの楽曲提供者として川谷さんの名前が発表されています。
川谷さんは、2019年にグループ名が「原因は自分にある。」へ改名されたときから、げんじぶとの縁が語られてきた人物でもあります。6年越しの楽曲提供として見ると、「パラノイドランデブー」は、グループ名と作家性が長い時間をかけて結びついた曲とも言えます。
| 作家・アーティスト | 主な関連曲 | 特徴 |
|---|---|---|
| .ENDRECHERI./堂本剛 | LLL | ファンクを基調にしたラブソング |
| ☆Taku Takahashi | Silence | 『文藝解体新書』収録、文学コンセプトと接続 |
| 川谷絵音 | パラノイドランデブー | 4thシングル表題曲を提供 |
作家陣で感心するのは、名前の豪華さより、曲ごとにげんじぶの見え方が変わるところです。Ayaseさんや100回嘔吐さん、ナユタン星人さんの曲では、ネット音楽由来の細かい音や速い言葉を、7人の声でどう身体化するのかを追いたくなります。そこに.ENDRECHERI.さんの「LLL」が来ると、普段は抽象的な世界観の奥に置いていた愛が、ぐっと前に出てくる感じがあります。さらに☆Taku Takahashiさんの「Silence」や川谷絵音さんの「パラノイドランデブー」まで並ぶと、げんじぶは作家の色に染まるのではなく、どの作家の曲も最後は“げんじぶの観測対象”にしてしまうところが強みだと思いました。
「観測者」という呼び名と、げんじぶらしい見方
げんじぶの世界観を語るうえで、ファンの呼び名である「観測者」も重要です。
- ファンは「観測者」と呼ばれる
- グループ名や楽曲タイトルにも、観測・推論・解釈のような言葉がなじむ
- 聴き手が意味を考える余白がある
「新解釈アイドル」は、ただ難しい言葉を並べるコンセプトではなく、聴き手が意味を見つけにいく楽しさともつながっています。
ファンが“観測する”ことで世界が広がる
げんじぶのファンは「観測者」と呼ばれます。これは、グループの世界観ととても相性のいい呼び名です。楽曲の意味を考えたり、MVの細かい演出を拾ったり、ライブでの表情や歌割りを見つけたりする行為そのものが、げんじぶを“観測する”楽しさにつながっています。
「多世界解釈」「推論的に宇宙人」「仮定法のあなたへ」「文藝解体新書」など、タイトルだけでも考えたくなる言葉が並びます。げんじぶの魅力は、正解をひとつに決めるよりも、観測者それぞれが見え方を持てるところにもあります。
難しそうな世界観を、ライブでアイドルの熱に変える
げんじぶは、言葉だけを見ると少し難しそうに感じるグループです。けれど、ライブではペンライト、クラップ、コール、表情、ダンスによって、抽象的な概念が一気にアイドルの熱に変わります。
だからこそ、げんじぶの「新解釈アイドル」は、設定だけで成立しているわけではありません。楽曲のコンセプト、作家陣の個性、7人のパフォーマンス、観測者の受け取り方まで含めて、ようやく形になるものだと思います。
Q&A|原因は自分にある。の新解釈アイドルと音楽性でよくある質問
最後に、げんじぶのコンセプトや作家陣について、よくある疑問を整理します。
- 「新解釈アイドル」とは何か
- どんな音楽性なのか
- 誰が楽曲提供しているのか
検索で迷いやすいポイントを、短く確認しておきます。
Q. 「新解釈アイドル」って何?
原因は自分にある。を表すコンセプトのひとつです。2次元的な世界観やネットカルチャー、哲学的・文学的な言葉を、7人の歌とダンスで3次元のパフォーマンスとして見せるスタイルを指すと考えると分かりやすいです。
Q. げんじぶはどんな音楽性?
ボカロやネット音楽に近い言葉の密度、ピアノロックの透明感、文学的な歌詞やタイトルが特徴です。楽曲ごとに世界観が作り込まれており、MVやリリックビデオと一緒に楽しめる曲も多いです。
Q. 誰が曲を作っているの?
ナユタン星人さん、Ayaseさん、100回嘔吐さんなどネット音楽に近い作家のほか、.ENDRECHERI./堂本剛さん、☆Taku Takahashiさん、川谷絵音さんなど、幅広い作家・アーティストが楽曲に関わっています。
Q. 「推論的に宇宙人」は誰の曲?
ナユタン星人さんが作詞・作曲・編曲を手がけた楽曲です。ナユタン星人さんの公式YouTubeでアニメーションMVも公開されています。
Q. ファンの呼び名は?
ファンは「観測者」と呼ばれます。スタッフは「観察者」と呼ばれることがあります。
まとめ|“新解釈アイドル”げんじぶの音楽的アイデンティティ
POINT原因は自分にある。は、2次元的な世界観、ネット音楽、文学的な言葉、7人のパフォーマンスを組み合わせて見せる「新解釈アイドル」です。
- グループ名「原因は自分にある。」には、自分たちが新しい何かを生むきっかけになりたいという前向きな意味が込められている。
- アニメーションMVやリリックビデオのような2次元的表現を、ライブでは7人の歌・表情・ダンスで3次元にする。
- 音楽性は、ボカロ・ネット音楽・ピアノロック・文学的な言葉が混ざった作りが特徴。
- ナユタン星人、Ayase、100回嘔吐などネット音楽に近い作家が楽曲に関わっている。
- .ENDRECHERI./堂本剛、☆Taku Takahashi、川谷絵音など、著名アーティストからの提供曲もある。
- ファンの呼び名は「観測者」。意味を探しながら楽しめる余白も、げんじぶの魅力。
コンセプトと作家陣を知ると、げんじぶの“新解釈”が、ただの肩書きではないことが見えてきます。
げんじぶの音楽を聴き進めるほど、ボカロ、ピアノロック、文学、ファンク、アニメーションMVが別々に置かれているのではなく、「原因は自分にある。」という名前の中に集まっていく感じがあります。「多世界解釈」「仮定法のあなたへ」「核心触発イノベーション」「文藝解体新書」のように、タイトルだけで少し考えさせられるのに、ライブではペンライト、クラップ、コールまでちゃんとアイドルの熱に変わるのが面白いです。難しそうな言葉を並べて終わるのではなく、7人が歌って踊った瞬間に、理屈が体温を持つところがげんじぶらしさなのだと思います。聴き終わったあと、曲そのものより先に、自分がどう観測していたのかを思い出すグループでした。
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この記事では、原因は自分にある。公式サイト、レーベル公式情報、音楽ニュース、特設サイト、公式YouTube、楽曲クレジット確認ページなどをもとに整理しています。本文で触れたURLを下記にまとめています。
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- 原因は自分にある。公式サイト
- スターダストレコーズ(原因は自分にある。アーティストページ)
- ナユタン星人公式YouTube(推論的に宇宙人 / 原因は自分にある。)
- 原因は自分にある。公式サイト(Ayase提供「スノウダンス」)
- 音楽ナタリー(1stアルバム『多世界解釈』・100回嘔吐参加)
- Fanplus Music(.ENDRECHERI./堂本剛「LLL」提供)
- ユニバーサルミュージック『文藝解体新書』特設サイト
- 音楽ナタリー(『文藝解体新書』・☆Taku Takahashi楽曲提供)
- 歌ネット(「Silence」作詞・作曲・編曲クレジット)
- 原因は自分にある。公式サイト(4thシングル「パラノイドランデブー」楽曲提供者)
- 音楽ナタリー(原因は自分にある。×川谷絵音「パラノイドランデブー」インタビュー)
